
こんにちは。旅する先生Junです。
タガログ語 文法講座 第2回目はタガログ語の文を構成するときに重要な役割をする「ANG形」について勉強しましょう。
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前回の復習
まずは、前回の復習です。
文法講座第1回目では、タガログ語の基本語順が「述語 + 主語」であるという話をしました。
それでは、次の日本語はタガログ語でどう言いますか? 考えてみましょう。
(1)私は佐藤です。
(2)これは本です。
(3)私は学生です。
答えがわかりましたか? 答えは次のようになります。
(1)Sato ako
(2)Libro ito.
(3)Estudyante ako.
簡単ですね。
じゃあ、次の日本語はタガログ語で何というと思いますか。少し考えてみましょう!
(4)その本は重い。 (重い:mabigat)
(5)田中さんは美しい。 (美しい:maganda)
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答えがわかりましたか?
(4)の答えは
Mabigat ang libro.
(5)の答えは
Maganda si Tanaka.
となります。ここで、みなさんはこんなことを思ったことでしょう。
実はタガログ語では、英語の"a"や"the"のように、マーカーと呼ばれる物が存在します。
今回紹介するマーカーは「ANG形」と呼ばれるもので、これは、文の主語を示すために重要な役割を担います。
マーカーを苦手とする学習者が多いですが、このマーカーをしっかりと使い分けられるようになることが、タガログ語をマスターする上で重要になりますので、しっかりと理解し、使えるようになるまで練習しましょう。
普通名詞につくマーカー:ang
普通名詞には、単数の場合、名詞の前に"ang"を置いて、主語を表します。
先ほどのクイズの例を見てみましょう。
Mabigat ang libro.
上の文の主語は "libro" ですね。"libro"は普通名詞になりますから、主語を表すマーカー"ang" 置いて、"ang libro"と表現します。
では、主語が複数形の普通名詞の場合はどうでしょうか。
単数形の場合、"ang" が付くのに対し、複数形の場合 "ang mga" を置きます。
Mabuti ang mga bata.
"bata"は子供と言う意味です。"ang mga"が付くことで一人の子供を表しているのか、複数の子供を表しているのかがわかります。
①普通名詞の前に "ang" を置いて主語を表す。
②複数形の場合は "ang mga" となる
人称代名詞
では、人称代名詞(私、彼、あなた、など)ではどうでしょうか。
もうおわかりだと思いますが、人称代名詞の場合は、マーカーを置く必要がありません。
文法講座01でも勉強しましたが、「私は田中です」をタガログで言うと、「Tanaka ako」ですよね。「Tanaka ang ako」とは言いませんでしたね。
指示代名詞
それでは、指示代名詞(これ、それ、あれ)はどうでしょうか。
こちらも例文を見れば、わかりますね。
(例) Libro ito
どうですか。マーカーはありませんね。人称代名詞と同様に指示代名詞の場合もマーカーが不要です。
しかし、それは単数形の場合の話です。
「これら / それら / あれら」と表現したい場合は、"ang mga"を置く必要があります。
少し、例文を見てみましょう。
●あの人たちはアメリカ人です。
Amerikano ang mga iyon.
アメリカーノ アン マガ イヨン
●これ(これら)、お土産です。
Pasalubong ang mga ito.
パサルーボン アン マガ イト
①単数を表す場合、マーカーは不要。
②複数形の場合は "ang mga" となる。
人名につくマーカー:si
人名には、単数の場合、名詞の前に "si" を置いて、主語を表します。
先ほどのクイズの例を見てみましょう。
Maganda si Tanaka
上の文の主語は"Tanaka"ですね。"Tanaka"は人ですから、主語を表すマーカー"si" 置いて、"si Tanaka"と表現します。
では、主語が複数形の場合はどうでしょうか。
単数形の場合、"si" が付くのに対し、複数形の場合 "sina" を置きます。
Titser sina Jun.
"titser"は先生という意味です。"sina Jun"が付くことでJunさんだけでなく、Junさんと一緒にいる人も先生であることを表します。
①人名の前に "si" を置いて主語を表す。
②複数形の場合は "sina " となる
ANG形
今日は、主語を表すマーカー "ang" や "ang mga"、そして、"si" や ”sina” の勉強をしました。
これらを総称して、"ANG形"と呼びます。
タガログ語には、主語を表すマーカーの他にも色々なマーカーがあります。
"SA形"、"NG形" と呼ばれるものですが、それらは、また別の機会に学習しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は「ANG形」について勉強しました。
今回のレッスンでは、「主語を表すマーカー」=「ANG形」、「ANG形」は "ang , ang mga , si, sina" の4つということだけ覚えておいてください。
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