日本語学校で使っている初級の教科書で代表的なものといえば、「みんなの日本語」でしょうか。

しかし、最近では、行動中心のアプローチ(タスクシラバス)が注目されつつあり、「まるごと」や「できる日本語」、日本語教師養成講座で有名なヒューマンアカデミーが開発した「つなぐ日本語」など、タスク達成に重きをおいた教科書が増えつつありますね。

皆さんはこれらの教科書を使ったことがありますか?今まで「みんなの日本語」を使って文型中心に教えてきた先生にとって、いきなりタスク中心の教科書に置き換えるなんて難しいですよね。

私も今まで「みんなの日本語」や「げんき」を使って授業をしていましたし、いきなり別の教科書に移行するなんて正直無理です。

ですから、私の場合は会話練習のための補助教材としてタスク中心の教科書を使うことにし、「まるごと」、「できる日本語」、「つなぐ日本語」の3つを比べた結果、「できる日本語」が良いという結論になりました。

そこで、今回は「みんなの日本語」の補助教材やタスクシラバスへの移行を考えるなら「できる日本語」をおすすめする理由を紹介したいと思います。

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できる日本語を勧める理由

「みんなの日本語」からの移行に「できる日本語」を勧める理由としては、主に次の理由があります。

できる日本語のおすすめポイント

・文型の導入順序がみんなの日本語と似ているので、移行しやすい。
・文型練習帳や単語練習帳など補助教材も多い。

1. 文型の導入順序がみんなの日本語と似ている

みんなの日本語で教えることに慣れている先生にとって、いきなり次の学期から新しい教科書で、しかも文型の導入順序が全く異なる教科書で教えるとなるとかなり負担が大きいですよね。

「できる日本語」は、「みんなの日本語」と全く同じとは言えませんが、特に初級では、2つの本の文型の導入順序が似ています。

ですから、補助教材として使う先生は、みんなの日本語で文型を導入した後の会話練習として役立ちます、メイン教材として使う場合でも、割と移行しやすいです。

注意
だだし、「できる日本語」をメイン教材として使う場合、英語で授業を進められるだけの英語力が無いと厳しいです。

2. 文型練習帳や単語練習帳など補助教材も多い

「まるごと」や「つなぐ日本語」ももちろん良い教材だと思いますが、まだ補助教材が揃っていません。

ですから、これらのメイン教材を使う場合、我々、日本語教師は練習用の問題やテスト、宿題を全て0から作らなければいけないことになります。これはかなりの負担になりますよね。

一方で「できる日本語」では、「単語」、「文法」、「漢字」の練習帳がすでに出版されていますし、できる日本語のホームページから依頼すれば、開発リーダーである嶋田和子さんから「テストのサンプル」をいただくこともできます。

そのため、他の教材よりも問題作成にかかる負担は少なく移行しやすいと言えます。

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以上が「できる日本語」をお勧めする主な理由になりますが、もちろん改善して欲しい点もあります。

できる日本語の改善点

私が主に「改善してほしいなぁ」と感じる点は以下です。

改善してほしい点

・絵が時々わかりにくい。
・練習問題が少ない。
・CDの速度が速すぎる。
・CDの声優が初級と初中級で異なる。

1. 絵が時々わかりにくい

「できる日本語」では教科書の状況イラストを見て、どんなことを話しているか想像し、それから実際にCDを聞いて新しい文型を学びます。

ですが、この「どんなことを話しているか想像する」の作業で、絵がわかりにくく、何を言いたいのか想像しにくいものもあります。

特に初級の後半は、時々わかりにくく、学生から「何を言いたいのか全然想像しにくい」といった意見もありました。

そのため、教師がうまく状況などを補足しながら進めていく必要があるわけですが、もう少し絵を増やすなり、変えるなりして、わかりやすく改良してもらえると個人的には嬉しいと感じました。

2. 練習問題が少ない

文型シラバスの教科書ではないので、「みんなの日本語」や「げんき」のように書いて練習する問題が全然ありません。

教科書の問題は基本的に「言ってみよう本冊・別冊」と「リスニング」、「活動(ロールプレイ)」なので、話す練習はたくさんできると思いますが、もう少し書く練習もあれば良いと思いました。

3. CDの速度が速い

正直、初級からかなり速いです。

ですから、個人的にはスローバージョンも入れて欲しいなぁと思いました。

タスク達成が目的なので、全ての内容を理解する必要は無いにしても、スローバージョンがあればシャドーイングやオーバーラッピングの練習もできますし、学生の負担も減らせるんじゃないかと思いました。

4. CDの声優が初級と初中級で異なる

できる日本語に登場する韓国人のパクという女性がいるのですが、初級と初中級で声が全然違います。

最初、声を聞いた時、「何があったの?」と思ってしまうほど声が変わっていて戸惑いました。

同じ登場人物を使うなら、同じ声を使ってCDを録音して欲しかったです。今後改訂版で声が統一されることを願っています。

まとめ

今回はタスクシラバスの教科書「できる日本語」について紹介しました。

今後ますます「タスクシラバス」は注目されていくでしょうし、今「みんなの日本語」しか使っていないという先生は、練習用の補助教材として使ってみてはいかがでしょうか。

レストランの中や街の紹介など、場面が設定されているので、どういった時にどういった日本語が使われるのかイメージ化されますし、内容も楽しいものばかりなので、学生からの評判もいいですよ。

「できる日本語」を使ってどうやって授業を進めれば良いのかわからない人向けにざっくりと授業の流れを以下の記事に書きましたので、こちらも参考にしてください。

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